2012年-2013年 魔光少女 プリズム響

魔光少女 プリズム響
「光・レーザーのことをもっとよく知ってもらいたい」
そんな想いから生まれたのがこの光学SFライトノベルです。

あらすじ
西暦2013年——。
京都の町に散らばった外宇宙よりの自己制御型群兵器《ジェイド》。
未知のテクノロジー“魔光”の力を得た少女たちが、《ジェイド》の捕捉尽滅のため、いま、立ち上がる!
はたして魔光少女たちは、1000年の都を守れるのか!?

キャラクター

魔光少女 プリズム響
魔光少女 プリズム響
魔光少女 プリズム響

本編

用語集

  • ケイ素生命体 Hypothetical Types of Biochemistry
    地球から137億光年離れた外宇宙より飛来した生命体の総称。地球に存在する生物は炭素で構成されているが、ケイ素生命体はケイ素(シリコン)で形成される。本来、ケイ素は多重結合性をほとんどもたないため非常に不安定で、現在の科学(化学)力ではその存在は否定的に見られている。
  • 自己制御型 群兵器 Self Governance Swarm Weapons
    それぞれが自律的[オートノマス]な部分から構成され、集団の自己組織化によって機能する自動装置群[リゾーム]。個々の単体は脆弱だが、群れになったときに強度を増す。光を吸収するというごく単純なルール(非中心化システム)に従って群落[ソシエテ]を形成し、非常に複雑な集団行動をみせる。
  • ジェイド Jade
    恒星間宇宙船《ダイソン》に積載されていた自己制御型[セルフ・ガバナンス]群[スウォーム]兵器。翡翠石[jade]に酷似した外観を有す。内蔵[ドープ]されるオプト・クリスタルには、それぞれ特定用途のソフトウェアが組み込まれている。宇宙船が地球に墜落した際、相互接続を断絶。制御不能に陥った《ジェイド》は、京都の街へ拡散した。恒星の光エネルギー調達を本能[プログラム]として組み込まれている彼らは、地球上の生命体と結合。地球上のありとあらゆる光を吸収しようとする……。
  • 恒星間宇宙船 ダイソン
    外宇宙より飛来した恒星間宇宙船。宇宙航海中にプログラムに変調をきたした。本来は恒星からエネルギーを調達するために送り込まれたので、侵略を目的としていたわけではない。《ジェイド》は《ダイソン》を巣とする群兵器であり、正常であれば、優先禁則事項や優先順位、それぞれの単体がどこにいて、どこで群れをつくるのか、どこに向かうのかといった情報を共有し、相互接続できるようにしていた。
  • 魔光
    外宇宙からの未知の光テクノロジー。エネルギー技術、通信技術、軍事技術のみならず、移動手段などにも応用される。
  • 利得媒質 オプト・クリスタル
    魔光を操る制御装置。思念をオプト・クリスタルに集中することで、魔光を意のままに操ることができる。
  • 媒質通信 オプト・リンク
    オプト・クリスタルを介して通信を行う技術。発信者が思ったことをダイレクトに受信者の脳へ伝播させるため、言語以上の情報共有が可能となる。
  • フォトナイザー
    先端にオプト・クリスタルをドープした(収めた)鋼鉄の箒。魔光によって飛行能力を有し、モード同期レーザーやフォトニック・アンプリファといった攻撃、防壁の形成など、攻守にわたって活躍する万能の杖。
  • 魔光少女
    オプト・クリスタルによって魔光の使い手に変身する少女たちの総称。「オプト・クリスタル・プリズム・アップ」の起動パスワードを唱えることで、少女たちは魔光少女に変身する。なお、魔光少女たちはそれぞれ異なったオプト・クリスタルを装備する。
  • フォトニック・アンプリファ Photonic Amplifier
    魔光少女がフォトナイザーの先端にドープするオプト・クリスタルから発射するレーザー攻撃。連射ができないため、一撃必殺の決めてとして運用する。
  • 制御不能 Out of Control
    群力学のひとつ。多数のものが並列に動作するシステム。統治者不在・管理者不在の群れから、見えざる手による統治が行われる。よく鳥や魚や蜂の群行動などに例えられる集合的無意識(巣の精神=心の座)による制御を指す。制御不能・予測不能ではあるが、適応力・柔軟性を備える。
  • 相互接続 Communication
    指揮系統の樹木状組織(中心化システム)のような、順次、接続経路をたどり段階的に伝達=交流するのではなく、単体同士はそれもみな交換可能な非中心化システムによる伝達手段を指す。
  • 創発 Emergence
    単体間の相互接続の総数は、単体が増えるほど指数関数的に増加する。複数の相互接続が複雑に構成されることで、単体の要素の振る舞いからは予測できなかったようなシステムを新たに生み出すこと。