ファイバーレーザー用コンポーネント・励起光源
ファイバーレーザー用コンポーネントおよび励起(れいき)光源は、ファイバーレーザーシステムを構築・駆動するための基盤部品群です。ファイバーレーザーは光の増幅や伝送をすべてファイバーの内部(閉じた空間)で行うため、使用されるコンポーネントもすべて「光ファイバーが直結された(ファイバーカップル型)」構造を持っていることが特徴です。
励起光源の役割と技術
励起光源は、ファイバーレーザーや固体レーザーへエネルギーを供給する光源です。主に高出力の半導体レーザー(LD:レーザーダイオード)が用いられ、ファイバー結合型モジュールとして広く利用されています。
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波長選定
イッテルビウム(Yb)ドープファイバーを励起する場合、その強い吸収帯に合わせて915 nmまたは976 nmの波長を持つマルチモードLDが多用されます。 -
ファイバー結合技術
LDチップから出た光を高効率で光ファイバーへ結合(カップリング)し、ファイバーレーザーへエネルギーを供給します。高出力化のため、複数のLDチップの光を1本のファイバーへ集約するマルチエミッタ技術などが用いられます。
画像引用:Sheaumann Laser
ファイバーレーザー用コンポーネント・励起光源|主要メーカー
励起光源(ファイバー結合半導体レーザー)
- 機能: ファイバーレーザーや固体レーザーを励起するための光源で、半導体レーザーの光を光ファイバーへ結合して出力します。
- 重要性: 高出力・高効率なファイバーレーザーシステムの励起源として広く利用され、産業・医療・研究分野で使用されています。
ファイバーカップル型AOM(音響光学変調器)
- 機能: 超音波(音響波)を利用して、ファイバー内のレーザー光をナノ秒(10億分の1秒)単位の超高速でON/OFF(変調)したり、パルス状に切り出したりする部品です。
- 特徴: 空間タイプのAOMと異なり、入力・出力ともにファイバーが融着されるため、光軸ズレが起きず堅牢です。
光アイソレータ
- 機能: 光を「順方向」にだけ通し、逆方向からの「戻り光」を強力に遮断(アイソレーション)する一方向通行の部品です。
- 重要性: 加工対象(金属など)から反射した光がレーザー内部に逆流すると、内部のファイバーや励起LDが瞬時に焼損します。システムを保護するための絶対的な防壁です。
FBG (ファイバーブラッググレーティング)
- 機能: ファイバーのコアに周期的な屈折率変化を書き込み、特定の波長だけを反射させる「ファイバー一体型の鏡」です。
- 特徴: 高反射率ミラー(HR)と部分反射ミラー(OC)のペアでファイバーを挟むことで、空間ミラーを使わずにレーザー共振器を構成します。
コンポーネント選定時の重要パラメータ
- 挿入損失 (Insertion Loss): コンポーネントを通過する際に、どれだけ光がロス(減衰)するか(dB表記)。ハイパワー用途では、わずか 0.1 dBの損失でも、そのロス分が「熱」に変わって部品を破壊するため、極限の低損失性が求められます。
- 許容耐パワー (Power Handling): その部品が何ワット(W)、あるいは何キロワット(kW)のレーザーパワーに耐えられるか。パルスレーザーの場合は、一瞬の「ピークパワー」に対する耐性も重要です。
- 偏光保持特性 (PM: Polarization Maintaining): 計測用や通信用レーザーの場合、ファイバーが曲がっても光の偏光方向が崩れない特殊な「PMファイバー仕様」の部品を選ぶ必要があります。
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