3D Gaussian Splatting × LiDARで3Dアセット制作を効率化
〜VTuber背景・ゲーム背景への応用〜
3Dアセット制作のベースとして活躍してきたLiDARですが、近年は3DGSとの組み合わせで活用範囲がさらに広がっています。
3D Gaussian Splatting((3Dガウシアンスプラッティング/3DGS)とLiDARを組み合わせることで、実在の建物や室内空間を高精度に3D表現し、3Dアセット制作を効率化できます。LiDAR点群が形状・スケールの基準となるため、VTuber配信の背景、ゲームのステージ、メタバース空間のベースモデルなど、エンタメ分野での活用も進んでいます。実空間をスキャンしてデータ化し、用途に応じてUnity/Unreal Engineへ取り込むことで、短期間で写実的(フォトリアル)な表現を目指した3D環境の構築にもつなげられます。もともとデジタルツインは建設・製造業向けに発展してきましたが、近年は映像・ゲーム・配信といった制作分野でも重要な手法となりつつあります。

3D Gaussian Splatting × LiDAR とは
3D Gaussian Splatting(3DGS)とLiDAR(ライダー)を組み合わせて、実在空間を高精度に3D再構築する手法です。LiDAR点群が形状・スケールの基準となるため、画像ベースの再構築だけでは不安定になりやすいシーンでも、安定した3D表現につなげやすくなります。
従来のメッシュやボクセル、NeRFとは異なり、3DGSでは空間を多数の「3Dガウス分布(ぼかした粒)」として表現します。これにより、写実的な見た目を目指した高速な描画・可視化に適した3D表現が可能になります。
3D Gaussian( 3Dガウシアン )とは
3D Gaussian( 3Dガウシアン )は、3D空間を「ガウス分布で表された粒(Gaussian)」の集合として表現する3D表現手法です。各Gaussianは位置・大きさ・向き・色などの情報を持つ楕円状の粒として空間に配置され、粒の重なりによって物体の形状や見た目を再現します。近年は「3D Gaussian Splatting」と呼ばれる技術により、複数の写真からリアルな3Dシーンを高速に再構成・描画できる方法として注目されています。
メッシュ(Mesh)との違い
| 項目 | メッシュ(Mesh) | 3D Gaussian |
|---|---|---|
| 表現方法 | 三角形ポリゴンの「面」をつないで形状を作る | 楕円状の「粒」を空間に配置して形状を表現 |
| 構造 | 明確な表面構造(頂点・エッジ・面)を持つ | 粒の密度や重なりによって形状を表現 |
| 作成方法 | 3Dモデリングやスキャン後のメッシュ生成 | 複数の写真から生成しやすい |
| 主な用途 | ゲーム、CAD、CG制作など | 写真ベースの3D再構成、VR/AR、デジタルツインなど |
1.LiDARで現実世界を3Dデータ化する
LiDARはレーザーで対象までの距離を測定し、空間を点群データとして取得する技術です。
取得した点群は、建物や室内、設備などの形状をスケール(寸法)を保ったまま記録できるため、現場の状況把握やデータ共有のベースになります。
活用例
- 建物
- 室内空間
- 工場設備
- 街並み
- 自然環境
2.点群データから3Dアセットとして活用する
LiDARで取得した点群データは、用途に応じてメッシュ化やテクスチャ化を行い、3Dアセット(背景アセット/オブジェクトモデル)の素材として幅広く活用できます。
活用例
- 建物外観 → ゲーム背景アセット
- 室内空間 → VTuber配信背景
- 工場ライン → デジタルツイン環境
- 実在の街並み → メタバース空間
現実世界をベースにした3D制作のワークフローを組むことで、制作工数の削減や、空間表現のリアリティ向上につながります。
なお、写実性を重視する場合は3D Gaussian Splatting(3DGS)による表現も選択肢になります。
3.VTuber背景・スタジオ制作への活用
VTuber分野では、フォトリアルなスタジオ背景や配信用セット、実在ロケーション風の空間、さらには独自の世界観を持つオリジナルワールド制作などのニーズが高まっています。
制作フローにLiDAR計測を導入することで、制作期間の短縮とリアリティの両立につなげられます。
(例) 背景制作の基本フロー
- 実在空間をスキャン
- データ整理(点群編集/必要に応じてメッシュ化・軽量化。)
- Unity/Unreal Engineへ取り込み、背景として配置
4.ゲーム背景・ゲームアセット制作への展開
ゲーム開発では、都市背景・廃墟・工場内部・自然環境など、大規模な背景制作が求められます。
LiDARによる点群取得を活用することで、ロケーションの迅速な3D化や、オープンワールド向けアセット制作の効率化につなげられます。
また、写実性を重視する場合は、点群に加えて画像情報を活用する 3D Gaussian Splatting ( 3DGS )を組み合わせることで、フォトリアル表現を目指した背景制作にも展開しやすくなります。
特にリアリティが重視されるゲームタイトルにおいて、LiDARをベースにした3D制作は有効な手法の一つです。
5.まとめ:エンタメ領域への広がり
LiDAR点群は、実在空間の形状・スケールを押さえた3D制作の“土台”として有効です。
用途に応じて、点群のまま共有・確認するだけでなく、メッシュ化してゲーム/メタバース用アセットとして整備したり、3D Gaussian Splatting( 3DGS )で写実的な表現を目指したりと、ワークフローを選択できます。
VTuber背景・スタジオ、ゲーム背景、オープンワールド向けアセットなど、目的に合わせて 「取得 → 整理 → 活用(Unity/Unreal Engine等)」 の流れを設計することで、制作効率と品質の両立につながります。
実現できる製品一覧
ハンドヘルド型 LiDAR
ドローン搭載用 LiDAR
















