光ピンセットキット
  • 製品名(光響製)光ピンセットキット
  • 型番pinset-kit
  • 価格¥498,000(税抜き)
  • 納期約1〜2ヶ月
光ピンセットとは、レーザー光の輻射圧を利用することで、細胞などの小さな物体を捕獲(トラップ)し動かすことができる技術および装置であります。
あたかもピンセットのように、レーザー光を用いて物体をつかみ動かすことができることから、光ピンセットや光トラップ、レーザーピンセットと言われています。
光ピンセットキットには、レーザー照射系、レーザー集光光学系、対象物質の観測光学系の一式が含まれています。それらを一から組み立てることで、光ピンセットを簡単に学ぶことができます。
*光ピンセットは、2018年のノーベル物理学賞の対象となりました。*本製品は、電気通信大学 レーザー新世代研究センターのレーザー体験実習型教育プログラムで使われている「光ピンセットプログラム」を米田仁紀教授監修の下で、開発したものです。

お問い合わせ

特長

光ピンセットキット1beam
  • シンプルな構成
  • カスタム可能
  • グリーンレーザーによる光ピンセット
  • 低価格

他社製品との比較

本製品
光ピンセットキット
従来製品
カスタム可能
レーザー波長 0.5 μm 1 μm
レーザー出力 200 mW
自動移動ステージ
高校生による組み立て
価格 49.8万円 250万円以上

用途

  • 水中でブラウン運動をしている1 μm程度の脂肪球のトラッピング
  • ナノメートルからマイクロメートルサイズの微粒子のトラッピング
  • ウィルスや細菌、酵素、タンパク質の非破壊トラップ

構成

光ピンセットキット外観

クリックで拡大

本キットには下記の内容が含まれています。

  • A:レーザーモジュール
  • B:532 nmHRミラー
  • E:対物レンズとそのステージ
  • F:平凸レンズ
  • G:CCDカメラとそのステージ
  • X:ブロードバンドミラー

試料の測定用

  • H:スライドガラス(H-1)とカバーガラス(H-2)
  • 試料:ホイップクリーム(球形 1 μm〜10 μm程度)

その他付属品

  • ブレッドボード(300 mm × 300 mm)
  • ディスプレイ(CCDカメラ用)
  • 懐中電灯(観察用光源)

オプション(有料)

光ピンセットキット動画

光ピンセットキットの組み立ての様子

光ピンセットの様子

クリックで拡大

1ビームを用いた際の様子

4ビームにカスタムした際の様子-1

4ビームにカスタムした際の様子-2

FAQ

固体表面の微粒子に適用可能でしょうか?

もし固体が気体環境下にあるとすれば、固体と微粒子はファンデルワールス力でくっついていて、その力はかなり強いので(ミラー表面の埃がエアダスターでなかなかとれない理由と同じです)、光ピンセットで微粒子をとらえて固体から引きはがす(微粒子を気体中にリフトさせる)のは難しいです。レーザーでプレッシャーを与えて固体表面上で動かすことは可能だと思います。固体と微粒子とおっしゃっているのが液体中ならば、例えばガラスとコーヒーミルクの脂肪分と同じ状況で、その場合は可能です。具体的な状況が分かればもっと詳しくお答えできると思いますので、遠慮なくお尋ねください。

対象が不透明だと適用不可でしょうか?

簡単なのは、レーザーの波長を、対象を透過する波長のものに変えてしまえばできます。波長選択できない場合、レーザーは対象を押す力しか生まないので、その場合は左右双方向からレーザーで押して挟むようにすれば動かせると思われます。実際に、光ピンセットを提案したアシュキン博士が初期に提案したのは、この挟みこむスタイルのものでした。ただ、左右に押しただけだと対象が上下に簡単に逃げてしまいますので、上下からもレーザーで抑え込む必要があります。その場合は現在のセットアップでは難しいと思われます。

最大何ミクロン程度適用可能でしょうか?

レーザーの出力と対象の重さによります。簡単には、レーザー10mWで10um、
100mWで100umくらいです。ただし100umのものをトラップしようとすると、対物レンズを現在よりもっと長い焦点距離のものにして、ゆっくり対象にむけて絞らないと捕まえられません。観測系も、100umのものを見るならレンズを変える必要があります。

大きさによるかもしれませんが、何dyneくらいの力が得られますでしょうか?

10mWのレーザーでpN(ピコニュートン)くらいなので、10^-5dyne の力になります。100mWで10^-4dyneです。
参考のPDFファイルを下記に記します。2ページ目の、v=100um/s というのは10mWのレーザーを使ったとき、粒子のトラップを維持したまま動かせる大体の速度です。

参考PDF

製品の販売実績

アカデミック

  • 原子力研究開発機構
  • 千歳科学技術大学
  • 東京工業大学
  • 近畿大学
お問い合わせ