レンズ・対物レンズ
レンズは光の屈折を利用して、光を集光・拡散、あるいは像を形成(結像)させるための光学素子です。特に「対物レンズ」は、顕微鏡やイメージングシステムにおいて試料に最も近い位置に配置され、解像度や倍率を決定する最も重要なコンポーネントです。
レンズの性能を理解するために、以下の基本指標を確認する必要があります。
レンズの基本原理と主要パラメータ
- 焦点距離 (f: Focal Length): 平行光が入射した際に一点に集まる距離。システムの倍率や視野を決定します。
- 開口数 (NA: Numerical Aperture): 対物レンズが光を取り込める角度の広さを示す指標。
- 式:NA = n · sinθ (n:媒体の屈折率、θ:光線の最大半角)
- NAが大きいほど解像度が高くなり、像は明るくなります。
- F値 (F-number): レンズの明るさを示す指標。焦点距離を有効径で割った値。
レンズ・対物レンズの種類|主要メーカー
※本サイトでは各メーカーの一部製品のみをご紹介しています。最新情報はメーカー公式サイトにてご確認ください。気になる製品がございましたら、光響までお気軽にお問い合わせください。
レンズ – 特殊なレンズ含む
用途に応じて以下の形状が選定されます。
- fθ(エフシータ)レンズ: レーザースキャニング(マーキングや切断)に使用。走査角に比例した像高を得るための特殊レンズ。
- 非球面レンズ: 球面収差を抑えるために表面を複雑な曲面にしたもの。レンズ枚数を減らし軽量化が可能。
- 円筒(シリンドリカル)レンズ: 一方向のみに集光し、点光を線(ライン)状に変える。
対物レンズ – 収差補正による分類
- アクロマート (Achromat): 2色(青・赤)の色収差を補正。一般的な観察用。
- プラン (Plan): 像面湾曲(周辺部のボケ)を補正し、視野全体を平坦にピントが合うように設計されたもの。
- アポクロマート (Apochromat): 3〜4色の色収差を高度に補正。高精細なカラー撮影や分析に必須。
対物レンズ – メディア(浸液)による分類
- 乾燥系 (Dry): 空気中で使用。取り扱いが容易。
- 液浸系 (Oil/Water Immersion): レンズと試料の間に油や水を満たし、高いNA(1.0以上)を実現。超高解像度観察に適用。
選定時のチェックリスト
メーカーに問い合わせる際、以下の仕様を明確にすることが推奨されます。
- 使用波長: 可視光、UV(紫外)、IR(赤外)など。コーティングの種類に影響します。
- 作動距離 (WD: Working Distance): レンズ先端から試料までの距離。長いほど操作性は良いがNAは低くなる傾向があります。
- 倍率: 必要な視野範囲(FOV)から逆算。
- カバーガラス厚: 顕微鏡観察の場合、0.17mm等の指定があるか確認が必要です。
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