横ゼーマン周波数安定化 とは
QQDは、ゼーマン効果によるビートの周波数安定化制御を行う事で、
- 10-10の周波数安定性
- ヘテロダイン干渉計光源に最適なビート周波数での直交2周波出力
を実現しています。
横ゼーマン周波数安定化 の原理
横ゼーマン周波数安定化 とは、磁場によるゼーマン効果を利用して発振周波数を安定化させる方法です。
レーザー光軸に直交する方向に磁場をかけると、ゼーマン効果により1つの発振 モードが水平、垂直の2偏光状態に分離します。
水平、垂直の2偏光に対しては、共振器ミラー異方性により光学的共振器長がわずかに異なるので、発振周波数もわずかに分離します。この発振周波数の差(ビート周波数)を水晶発振器による基準周波数にロックすることにより、周波数安定化を行います。
横ゼーマン周波数安定化 の概要
QQDの装置構成(図1)に沿って、安定化制御を解説します。
- ゼーマン効果により生成された水平、垂直偏光は偏光子(PL)で重ねられ、ビート周波数fbをピンフォトダイオード(Pin)で検出
- fbは、水晶発振器により生成された基準信号周波数frefと周波数差検出回路により比較され、(fb – fref)が0になるようヒーター制御を実施
安定化制御を支える技術
強度ではなく周波数による制御
制御に用いる物理量が周波数であるので、強度を制御に用いる安定化法に比べ、共振器ミラーや受光器の汚れ等の影響を受けない安定な制御が行えます。制御信号も可能なかぎり周波数で扱う事により、制御回路内電気素子の温度変化による特性変化の影響を受けにくくしています。
環境温度変化に強い2段階の安定化制御
QQDでは、① 通常の比例制御、② 独自の蓄積型積分制御、の2段階の制御を用いて、環境温度の変化によらずfb – fref 信号を0値にロックします。通常の比例制御のみだと、fb – fref 信号は環境温度の変化により変動します(図2(a))。
2段階の制御を用いて環境温度変化の影響を受けにくいように設計しています(図2(b))。


図2 安定化制御の比較
安定化動作温度範囲を広げる2ヒーター方式の採用
QQDはメイン、サブ、2系統のヒーターを有しています。安定化制御はメインヒーターで行い、サブヒーターでは環境温度変化の補償を行います。2系統のヒーターにより、「2段階の安定化制御」の有効動作温度範囲を広げています。
弊社測定では、制御中の環境温度変化が±20℃の広い範囲で上記「2段階の安定化制御」の有効動作を確認しています(25℃環境での安定化制御開始にて)。
優れた周波数安定性
以上の安定化制御技術を用いる事で、QQDでは幅広い時間間隔(0.001秒間隔〜100秒間隔)で10-10の高い安定性を実現しています。
