【260302-テスト検証用サイト】周波数安定化 He-Neレーザー|日本マイクロ光器株式会社

独自の安定化技術により、10-11の周波数安定性と1 mあたり0.01 nmの計測誤差を実現した 周波数安定化 He-Neレーザー(波長 632.816 nm)です。

スマートフォン・車載カメラ用レンズの形状測定、半導体材料等の平坦度測定、ガラス基板の複屈折計測などの測定装置に搭載されるレーザー光源として、国内外の装置メーカーへ量産対応を行っており、シリーズ累計2,000台超の納品実績です。

用途・精度に応じた3種類のラインナップを用意しています。

周波数安定化 He-Neレーザー YS-307

周波数安定化He-Neレーザーの概要・特徴

He-Neレーザー(ヘリウムネオンレーザー)はヘリウムとネオンの混合気体を媒質としたレーザーです。非常に上質なビームを持ち、コヒーレンシー(可干渉性)に優れ、使いやすいという特長があります。

特に周波数を安定化したものは、計量トレーサビリティ体系の長さ基準として取り扱われており、ナノ〜サブナノメートルレベルの測長、精密干渉計測などの用途で必須となっています。

【参考(外部リンク)】JCSSトレーサビリティ体系:長さの例

産業技術総合研究所(産総研)の光周波数コムを頂点に、常用参照標準として周波数安定化He-Neレーザーが位置付けられています

周波数安定化He-Neレーザー 製品一覧

製品 型番 特徴
YS-307 「周波数引き寄せ現象」を利用し、10-11の超高周波数安定性とシングルモード3 mWの高出力を同時に実現しました。高出力により多軸・高速の干渉計測に適しています。Ne利得曲線中央にモードをロックすることで高出力に加えて再起動時の高い周波数再現性も実現しています。
QQD 横磁場で生成された直交2周波の差周波を安定化したゼーマンレーザー(「横ゼーマン周波数安定化」)。直交2周波出力でヘテロダイン干渉計を容易に構成可能です。
QS 2つの発振モードのパワー比を安定化し(「偏光強度安定化」)、シングルモードでも2モードでも出力可能です。ナノメートル精度の干渉計光源として最適です。

周波数安定化とは

周波数安定化とはレーザーの発振周波数(= 発振波長)を、外部環境(温度や圧力など)などに影響されずに、常に一定に保つことです。

共振器長と発振周波数の関係
周波数安定化

レーザー管長(共振器長)を一定にする = レーザーの発振波長を一定にする = 周波数安定化

周波数安定化方法

周波数安定化 He-Neレーザー 周波数安定化方法

【解説】周波数引き寄せ現象 とは?

【解説】偏光強度安定化 とは?

【解説】横ゼーマン周波数安定化 とは?

周波数安定化He-Neレーザーの用途・利用事例

ヘリウムネオン(He-Ne)レーザーは、優れた単色性、干渉性、指向性を持ち、高い精度、安定性、ビーム品質が求められる分野で活用されています。

目的 用途 利用する光の性質
測る 長さ・距離の測長、形状の測定 干渉性
振動・速度の変位量測定 ドップラー効果
診る 分光による成分分析 波長の変化
定める アライメント・ガイド光 指向性
校正・品質保証 安定性

【測る】寸法や動きを極めて精密に捉える

1. 長さ・距離の測長、形状の測定(干渉性の活用)

He-Neレーザーの干渉しやすさを活かし、各種干渉計のレーザー光源として、光の波長を「ナノメートル単位の超精密なものさし」として利用します。スマートフォン用レンズの形状測定や、半導体材料の平坦度測定、さらには半導体露光装置における超精密ステージの位置決め制御など、静的な寸法や絶対的な位置の確定に不可欠な光源です。

フィゾー干渉計の構成イメージ図

図:フィゾー干渉計の構成イメージ (図は暫定。別途更新)

2. 振動・速度の変位量測定(ドップラー効果の活用)

レーザー光が動く物体に当たって戻る際のわずかな周波数変化(ドップラー効果)を高感度で検出します。レーザードップラー振動計(LDV)の光源として、回転体のブレやスピーカーの振動など、物体の動的な動きや速度を非接触でリアルタイムに解析する「スピードガン」のような役割を果たします。

レーザードップラー振動計(LDV)の原理図

図:レーザードップラー振動計(LDV)の原理図 (図は暫定。別途更新)

【診る】物質の成分や見えない内部状態を検査する

3. 分光による成分分析および内部応力の検査

物質にレーザーを照射し、散乱した光の波長変化から分子構造を特定するラマン分光分析などの光源として利用されます。また、透明なガラス基板や機能性フィルムの内部に潜む「見えない歪み(ストレス)」を光の位相差として検出する「複屈折計測」にも活躍します。これにより、製品や材料の性能悪化や不具合を防ぐ「鑑定ライト」として機能します。

ラマン分光の原理

図:ラマン分光の原理 (図は暫定。別途更新)

【定める】すべての基準となり、正しい位置へ導く

4. アライメント・ガイド光(指向性の活用)

光が広がらず真っ直ぐ進む性質(指向性)を活かし、絶対に曲がらない「光の直定規」として機能します。工作機械の芯出しや、精密な位置合わせが求められる現場で確実なガイドラインを提供します。また、指向性を活用することで、遠方への無線光伝送などの次世代技術への利用検討も行われています。

5. 校正・品質保証(安定性の活用)

周波数安定化He-Neレーザー最大の強みである「発振波長が極めて安定している」性質を利用し、他の機器が正しいかを判定する「絶対的な基準」として機能します。工作機械の精度検査(キャリブレーション)や、計測機器メーカーにおける国家標準クラスの校正用光源として、マスター(原器)の役割を担います。

周波数安定化He-Neレーザー導入実績

事例①:三次元測定機への搭載

導入先: 大手精密計測装置メーカー

用途: ナノメートル精度の三次元形状・粗さ測定を実現する非接触型の干渉測定ユニットに、当社He-Neレーザー(「QS」ベースモデル)が採用されています。


事例②:平坦度測定装置への採用

導入先: 大手半導体装置メーカー

用途: 半導体材料の平坦度をナノ精度で計測する平坦度・形状測定ユニットに、当社He‑Neレーザー(「YS-307」)が導入されています。


事例③:複屈折測定装置への採用

導入先: 国内光学機器メーカー

用途: ガラス基板の複屈折測定に用いる計測装置に、当社He‑Neレーザー(「QQD」)が搭載されています。