超短パルスYbファイバーレーザーキットの 小型化・長時間安定性を実現

このたび株式会社光響は、超短パルスYbファイバーレーザーキットの小型化及び長時間安定性を実現しました。
500万円以上する既製品と同等の性能と150万円という低価格を両立させ、かつA4サイズ以下という小型化、10時間以上の安定発振を実現しています。

超短パルスレーザーは医療、加工、顕微鏡、分析など様々な分野での研究・応用が盛んに行われていますが、かねてより値段の高さが普及の妨げとなっていると指摘されていました。
光響ではこの問題を解決すべく、2011年から100万円代で購入可能な超短パルスファイバーレーザーキットを販売してきました。多くのお客様にご利用して頂き、また、同キットを用いた研究がNature Photonicsに掲載され、超短パルスレーザー研究の発展、及び市場拡大に貢献してきました。しかしながら、「サイズを小さくして欲しい」、「筐体が無いので外場の影響を受けやすい」といった声も頂いておりました。

今回、それらの問題を解決し、かつ既製品より値段を抑えることに成功しました。従来のキットの大きさは450×600×300 mmでしたが、本キットは130×280×90 mmとA4以下のサイズを実現しました。また、セッティングの見直しと筐体化により長時間安定性を実現し、事前実験で10時間以上の安定発振を確認しています。本キットにより、超短パルスレーザーの市場が更に拡大し、研究・応用が進むことが期待されます。
光響では、今後も光産業の活性化に貢献し、光技術による5大革命(情報革命・医療革命・食料革命・環境革命・エネルギー革命)の促進を支援して参ります。

製品
品名:小型モード同期Ybファイバレーザキット
型番:FL-MLYb-kit-s

スペック
パルス幅:< 2 ps (外部圧縮器オプションを用いると 100 fs)
中心波長:1040±10 nm
スペクトル幅:> 50 nm
平均出力:>30 mW
繰返し周波数:90 ±10 MHz
出力安定度:0.1% rms 程度
(典型値、室温変動により変化)
モード同期法:非線形偏波回転型

販売
販売開始:8月12日
価格:150万円(税抜き)